三連休は各地域で防災訓練が開催されました。2日の済美地区防災訓練は議員の立場で参加させていただき、地域で取り組む避難所設営のマニュアルや、炊き出し訓練を体験させていただきました。4日は第18回の東里地区防災訓練に消防団員として参加しました。
東里地区は奈良市東部のいわゆる中山間地域です。10町からなる地域で、最小自治会は二軒で構成されています。幹線道路は国道及び県道ですが、各町への進入路は市道で、未だ整備されず狭隘な箇所も存在し、災害発生時は集落の孤立が懸念されます。これらの地元事情を考え、数年前から防災訓練では、地区として一箇所への避難ではなく、各町の集会所への避難し、自治会長から人数報告を受けた災害対策本部からの、支援物資を消防団が小型ポンプ積載車両で輸送する訓練を実施しています!
2019年の同訓練は奈良新聞社の取材を受け、地域事情にあった実践的訓練が評価されています。
【資料1】奈良新聞2019年5月18日 第2社会面

1.訓練内容
本年実施された訓練内容は、・安否確認訓練・避難所開設訓練・炊き出し訓練・避難物資輸送訓練・避難時持ち出しリスト案作成です。
午前9時に災害が発生した想定で、各町住民は、白いタオルを郵便受けに目印としてひっかけてから、各町の集会所に避難します。
各町集会所では自治会長が人数確認し本部に報告します。
同時に青色防犯パトロール(通称:青パト)による地域内パトロールが実施されます。
【資料2】防災訓練の案内

2.避難所入所手続き
避難所の入所手続きはスマートフォンでQRコードを読み取り入力します。
【写真1】避難所入所受付システム登録用QRコード

入力内容は下記のとおりで、名前などの項目を入力し、入所登録は完了です。なお、スマートフォンをお持ちでない方や、システムエラーに備え手書きでの入所手続きも用意されていました。
【写真2・3・4】避難所受付システム(入所登録)



3.避難物資輸送訓練
避難所開設と同時に、輸送する避難物資の準備が始まります。今回の訓練ではα米・レトルトカレー・クッキー・水【写真7】を、袋詰めし、本部に届けられる各町集会所への避難人数報告にあわせて、必要個数を準備し、各町ごとに箱詰め【写真5】して行きます。準備が整えば【写真6】、本部長の指示で消防団員による物資輸送訓練が実施されます。今回、私も消防団員として物資輸送を担当【写真8・9】しました。
【写真5】避難物資準備

【写真6】避難物資を小型ポンプ車に積み込み

【写真7】避難物資(α米・レトルトカレー・クッキー・水)

【写真8】避難物資を届ける様子

【写真9】

3.小型ポンプ車
物資輸送訓練で活躍するのが、消防団に配備される小型ポンプ車です。水源確保の為、未舗装の道路走行や悪路走行にも対応出来るよう四輪駆動車が配備されています。
【写真10】

災害発生時に活躍が期待される軽トラックについては、朝日新聞2024年11月5日朝刊 社会面に、本年1月に発生した能登半島地震での災害対応において警察庁に配備されたことについてが掲載されています。軽トラ➕四輪駆動は悪路で無敵に強さ発揮しますし、雪道にも強い!
日本が誇る万能車両です!
奈良市も災害発生に備え、危機管理課や東部出張所などの公用車を軽トラ配備するのも一案だと思います。
【資料3】朝日新聞2024年11月5日朝刊 社会面

4.炊き出し訓練
各町集会所への避難物資輸送訓練は、未調理のα米・レトルトカレーを届けましたが、災害対策本部では、調理されたカレーが配布【写真11】されました。味もよく美味しくいただきました。【写真12】はロケットストーブです、緊急時でも準備出来る資材で作ることが出来るロケットストーブで、調理用のお湯が沸かされました。
【写真11】炊き出し訓練のカレー

【写真12】ロケットストーブ

5.おわりに
訓練終わりには、避難所の退所登録を行います。
これで訓練終了です。
【写真13.14】避難所受付システム(退所登録)


もしもの災害発生備えた訓練は、やはり地域事情にあった訓練内容が求められます。東里地区では、中山間地域であることの地域事情ににた訓練が毎年実施されております。主催いただいた、自主防災・防犯会の皆さまに感謝申し上げます。